HDD/SSDの管理情報はHDD/SSDの先頭に書かれているので、 そこだけ消してしまえば、 OSの再インストール先としての利用や第2のディスクとして追加すると言ったことが可能になります。
消し方
定番は「先頭の1MBくらいを0で上書きする」ことです。 使うコマンドは dd コマンド。
$ sudo dd if=/dev/zero of=/dev/sda bs=512 count=2048
- if … データの入力元 (仮想デバイス /dev/zero から読むと 0 が読みこめる)
- of … 書きこむ先 (本当に正しいか?を3回くらい確認すること)
- bs … ブロックサイズを指定する。指定しない場合デフォルトの512バイト
- count … 何ブロック分書きこむか?上の例では 2048 * 512 = 1MB
基本単位がバイトではなくブロックなことに注意してください。 なお、ブロックのサイズは歴史的には512バイトですが、OSによって異なるかもしれないので確認すること。
書きこむ先の確認方法
Q: OSの起動ドライブのファイルシステム名(例: sda など)を確認するには?
Unixが起動してきたローカルストレージは/
というマウントポイントになるので、
それを df コマンドで聞いてみるのです。
$ df /
Filesystem 1M-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/sdb2 451836 322194 106619 76% /
この例では、書きこむ先のHDD/SDD名が /dev/sdb です。 ファイルシステムは、HDD/SSDの中をさらに区画整理して /dev/sdb2 のように1番2番と名前が付いていますが、 dd で消すターゲットは/dev/sdbと指定してください (区画整理されたファイルシステムは先頭にあるわけではありません)
セキュリティ上の注意
これは廃棄時の消し方ではありません。
ふつうに使えない雰囲気を醸しているだけで、 HDD/SSDの中身が消えたわけではありません。 がんばればコンテンツは読み出せます。